【木之本地蔵院】眼の仏様である日本三大地蔵の足元に何故かウィンクする蛙?

びわ湖の北に位置する滋賀県長浜市は「観音の里」とも呼ばれています。

ここに眼の仏さまとして知られるお寺「木之本地蔵院(きのもとじぞういん)」があります。

公式には長祈山浄信寺(ちょうきさんじょうしんじ)という名前のこのお寺には、なんと日本三大地蔵のひとつがあり親しみを込め「木之本のお地蔵さん」と呼ばれ全国から参拝者が訪れるそうです。

そして境内のいたるところには何故か片目をウィンクのようにつむる蛙の置き物がたくさんあるんですが、、

その秘密も合わせて木之本地蔵院の見どころをご紹介していきます!

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まずは歴史を簡単にご紹介!

お寺の歴史は古く、7世紀後半から8世紀頃の白鳳時代とされています。

伝えられる創建の伝承は実はいくつかあり、1つは7世紀後半の天武天皇の時代に、現在の大阪府にあたる海岸に金に輝く地蔵菩薩像が流れ着き、これをまつった金光寺を難波の地に建てたのが始まりで、その後、遠い木之本の地の空に紫の雲を見てそこが霊地と知り現在の地に移されたという伝承です。

もう1つは、675年に天武天皇の命令を受けた奈良の薬師寺の祚蓮上人(それんしょうにん)は、地蔵像を緑の豊かな地に安置するために北国街道を下っていました。休憩しようと地蔵像を柳の木の下に降ろしたところ、そこから動かなくなってしまい、そこを安置の場所としたそうです。その後「柳の本(やなぎのもと)」と呼ばれるようになり、さらにそれが「木之本(きのもと)」と呼ばれるようになったという伝承です。

どちらが正しい創建は今となっては分かりませんが、その後は昌泰元年(898年)に醍醐天皇の命令により菅原道真が参拝し、長祈山浄信寺(ちょうきさんじょうしんじ)と改号し、今でも正式ではこの名になっています。

賤ヶ岳の戦い(1583年)で、羽柴秀吉がここに本陣をしいたことで、その戦火でお堂が焼失してしまいますが、慶長6年(1601年)に豊臣秀頼の命令を受け、片桐且元(かたぎりかつもと)が再建しています。

江戸時代中期、元文4年(1739年)に本堂が火災にあい再び焼失しますが、宝暦年間(1751年 〜1764年)に再建され、今ある本堂はこの時のものです。

 

他にも、弘仁3年(812年)に空海が修補し、地蔵経を書写し奉納したという伝承があるなど、その参拝記録には木曽義仲、足利尊氏、足利義昭が名を連ねる由緒あるお寺です。

建武2年(1335年)には足利尊氏が毎年8月遣使して法会することになり、これは現在毎年行われる8月の「大縁日」として続いています。

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地蔵堂|気になるご利益!

ご本尊は秘仏である地蔵菩薩

地蔵菩薩は災厄や病気などを本人に代わって身に受けてくださる「身代わり地蔵」や、子供の守護仏ともされ「子安地蔵」ともいわれています。

その両脇には閻魔王立像(えんまおうりつぞう)と倶生神立像(ぐしょうじんりつぞう)がまつられており、三体はともに国の重要文化財に指定されています。

ご利益は次の通り

眼病平癒、病気平癒、無病息災、厄除け、安産、交通安全、家内安全、心願成就

と眼を守ってくださるだけでなく、ご利益は実に多くあります!

閻魔王 死後の世界の番人として生前の罪を裁くとして知られる閻魔さまですが、地蔵菩薩の化身とされています。
倶生神 人間の個々人の生涯における善行と悪行を漏らすことなく記録し、閻魔大王に報告する神とされます。
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戒壇巡り

本尊の秘仏の下をめぐるこのお戒壇巡りは、全長56.7mもあります。

階段を下りると漆黒の世界です。右の手を腰の高さにし、右側の壁をつたって心の中で地蔵菩薩の真言「おんかーかか びさんまえい そわか」と唱えながら進むと、6つ目の角をまがった先を歩いていると錠前に触れること

でしょう。そこにお地蔵様のご宝印がおさめられています。

この錠前は地蔵菩薩の手と五色の紐によって結ばれているとされています。地蔵菩薩と結願(間接的に触れられる)ということでご利益もいっそう期待できますね!

参拝料は300円です。

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地蔵菩薩大銅像|日本三大地蔵のひとつ

境内でひときわ目立つ約6mの地蔵菩薩大銅像は、明治27年(1894年)に建立されました。

秘仏であるご本尊を写したものですが、大きさは約3倍くらいに作られたことで、銅で作られた地蔵菩薩像として日本一の大きさとされています。

銅で作られているため、太平洋戦争中に国に提供するよう命令が出されましたが、当時の住職や東條英機の妻であるご夫人の尽力によってこれを免れたというお話があります。

木之本のお地蔵さん」として親しまれ、地元の方だけでなく全国からも参拝される方が多くいらっしゃいます。

眼を守ってくださるご利益がありますよ!

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身代わり蛙|ウィンクする秘密!

地蔵菩薩大銅像の足元にはなぜか片目をつむった蛙の置き物がたくさんいます。

これらは眼病の回復を願う人たちが奉納したもので、この蛙は「身代わり蛙」と呼ばれています。

その昔、お寺に住む蛙は多くの人々が眼の病気で困っているのを見て不憫に思い

すべての人々の大切な眼がお地蔵さまのご加護をいただけますように

と、自ら片方の目をつむることによって身代わりの願をかけたと言い伝えられています。

なんとも優しい蛙さんですよね。

この「身代わり蛙」の置物は、初穂料1000円で奉納することが出来ますよ!

裏地蔵尊(うらじぞうそん)

地蔵堂の裏側にあり、厨子の中に秘仏である地蔵尊の複製があるそうです。

この木之本地蔵院では参拝の順があるそうで

地蔵堂→地蔵菩薩大銅像→戒壇巡り→裏地蔵尊

の順に参拝するのが慣わしだそうですよ!

境内|他にも見どころたくさん!

境内には見どころがたくさんあります!

手水舎(てみずや)

ここにも蛙さんがいました!

毘沙門天堂(びしゃもんてんどう)

入口すぐ左手にある「毘沙門天堂」です。

七福神である毘沙門天のご利益は商売繁盛、財宝福徳です。

古くなった眼鏡はこちらに!

こちらではなんと古い眼鏡のご供養もやっていますよ!長年お世話になった眼鏡に感謝の気持ちを込めてご供養していただきましょう。

阿弥陀堂(あみだどう)

境内の奥の方にあり、阿弥陀如来立像阿弥陀如来坐像がまつられています。

阿弥陀如来は極楽浄土専門の仏様とされ「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えると、死後に極楽浄土に連れていってくださるといわれていますよ!立像と坐像はそれぞれ国の重要文化財です。

秋葉権現堂(あきばごんげんどう)

秋葉権現は秋葉山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神であり、火防の神様です。

秋葉三尺坊大権現(あきばさんじゃくぼうだいごんげん)のご分身がおまつりされています。

豊川稲荷(とよかわいなり)

除災、招福の神様である豊川ダキニ真天(とよかわだきにしんてん)さまがいらっしゃいますよ!

基本情報|毎年8月には大縁日

長浜市木之本町木之本944

営業時間 8:00~17:00
定休日 無し
料金 境内と庭園は無料 戒壇巡り300円

URL http://www.kinomoto-jizo.com/

TEL 0749-82-2106
E-mail knob@kinomoto-jizo.com

毎年、8月22日~8月25日には年に一度の『木之本地蔵大縁日』が行なわれ、その日は沿道に多くの屋台が並び、全国から訪れる参拝客で大変賑わっているそうですよ!

アクセス|無料駐車場もありますよ!

電車で来られる場合 JR木ノ本駅より徒歩約5分
車で来られる場合 北陸自動車道木之本ICより約5分

無料駐車場もあります! 乗用車 計20台

JR木之本駅に売っていた「ごりやくせんべい」がほんのり甘い落花生と、香ばしいみそ味をいただきましたがめっちゃ美味しかったのでおすすめです!

まとめ|木之本地蔵院は見どころたくさん!

いかがでしたか?

日本三大地蔵の一つや、眼鏡の奉納、可愛らしい身代わり蛙など見どころたくさんのお寺でした!

眼の病気にお困りでしたらぜひ、こちらに参拝してみてはいかがでしょうか?

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