滋賀県大津市にある近江国一ノ宮『建部大社(たけべたいしゃ)』は1300年以上の歴史と由緒を持つ格式高い神社です。
日本神話の英雄である『日本武尊(やまとたけるのみこと)』をご祭神としてお祀りする開運・出世・必勝・厄除けなどのご利益があるパワースポットとしても知られています。
今回はそんな『建部大社』の歴史から見どころまで分かりやすくご紹介します。
ちなみに『一ノ宮』とは、昔の地理で(ここは近江国の中で)一番格式が高い神社を意味しています。
- 1 建部大社の歴史
- 2 建部大社の見どころ
- 2.1 一ノ鳥居
- 2.2 二ノ鳥居
- 2.3 神門
- 2.4 拝殿|三本杉にご注目!
- 2.5 本殿|源頼朝も参拝に訪れた!
- 2.6 末社|日本武尊 の一族や子孫をお祀り!
- 2.7 石灯籠|滋賀県内で最古の石灯籠
- 2.8 水神社|建部大社の水の源
- 2.9 菊花石|病気平癒や長寿のご利益
- 2.10 さざれ石
- 2.11 宝物殿|日本武尊の御妃とされている女神像
- 2.12 伊勢神宮遥拝所
- 2.13 八柱神社|諸願成就の神
- 2.14 武富稲荷神社|家内安全・商売繁盛
- 2.15 大野神社|えんむすびの神
- 2.16 桧山神社遥拝所|山の神
- 2.17 水琴窟|頼朝公の出世水
- 2.18 願石|荒波を押しのけて願いを叶えてくれる石
- 2.19 ね貝叶う絵馬
- 2.20 水みくじ
- 3 動画で参拝
- 4 御朱印|98枚目の御朱印を頂きました!
- 5 アクセス|観光スポットなので駐車場も充実
- 6 まとめ|滋賀県の中で人気の高いパワースポット神社!
建部大社の歴史
それでは、『建部大社』の歴史から学びましょう!
『日本武尊(やまとたけるのみこと)』が伊勢の能褒野(のぼの)で亡くなった後に、景行天皇(けいこうてんのう※日本の第12代天皇)の勅命を受けて妃の布多遅比売命(ふたじひめのみこと)が子の稲依別王(いなよりわけのみこ)と共に神崎群建部の里(現在の東近江市付近の箕作山あたり)に武尊の霊を祀ったのが始まりとされています。
これが116年(景行天皇46年)のことといい、675年(天武天皇4年)に近江国の国府があった現在地に遷り、同時期に大和の大神神社(おおみわじんじゃ)から『大己貴命(おおなむちのみこと)』が勧請されました。
平安時代末期、源頼朝が平家に捕らえられ伊豆に流される途中、建部大社に立ち寄り源氏再興の祈願をしたところ、見事にその願が叶ったことから武運来運の神として信仰を集めました。
度々戦乱にも巻き込まれたがその度に再建され、1885年(明治18年)に官幣中社、1900年(明治33年)に官幣大社に列せられており、現在も広大な敷地を誇ります。
そして意外に知られていないのが、実は『建部大社』、日本で初めて作られた1000円札に描かれていたんです!
この1000円札は発行部数が少なく、『幻の1000円札』と言われているそうですよ。
建部大社の見どころ
それでは『建部大社』の見どころを分かりやすくご紹介します。
一ノ鳥居
まずは入り口に一ノ鳥居です。
扁額『建部大社』が掲げられています。
二ノ鳥居
こちらが二ノ鳥居です。
二ノ鳥居をくぐった参道の脇に綺麗な絵入りでヤマトタケルの伝説を説明してある看板が並んでました。
人物がかなり美男美女に描かれておりました。
神門
石造りの一ノ鳥居と二ノ鳥居をくぐり、参道を進んだ先にあるのが『神門』です。
どっしりとした神門は、神域との境界を表すもの。
神門の手前にある手水舎で手や口を清めてから、境内の参拝へと向かいましょう。
拝殿|三本杉にご注目!
『神門』をくぐり正面にあるのが『拝殿』です。
入母屋造りの特徴的な『拝殿』は、参拝客が本殿と権殿に拝礼するために建てられた社殿で、仮殿の役割も担っています。
拝殿と本殿や権殿とは屋根で繋がっています。
今から約1300年前、現在の東近江市からこの地へと遷し祀られた立派な拝殿の前に立つ『三本杉』は建部大社のご神木として親しまれています。
大己貴命が権殿に祀られた際に一夜にして成長したと伝わる御神木で建部大社の神紋にもなっています。
本殿|源頼朝も参拝に訪れた!
拝殿の奥には、『日本武尊(やまとたけるのみこと)』を祀る本殿(左側)と『大己貴命 (おおなむちのみこと)』を祀る権殿(ごんでん※右側)とが並んで鎮座しています。
大己貴命 は755年(天平勝宝7年)に大和國一之宮の奈良・大神神社から勧請されました。
日本武尊(やまとたけるのみこと)
第12代景行天皇の皇子で熊襲(くまそ)討伐・東国(あづまのくに)討伐を行った日本の古代史上の伝説的英雄
倭建命(やまとたけるのみこと)と表記されることも
大己貴命(おおなむちのみこと)
大国主神(おおくにぬしのかみ)と同一と考えられています
ご利益は開運・出世・必勝・厄除け・災難除け・縁結び・商売繫盛・家内安全・病気平癒・醸造が期待出来ます。
本殿のご祭神である『日本武尊 (やまとたけるのみこと)』が勝負に強かったことや、参拝に訪れた源頼朝が源氏再興を果たしたエピソードなどから、昔から武運来運の神としても古くから崇められてきました。
末社|日本武尊 の一族や子孫をお祀り!
本殿左右には末社が並んでいます。
本殿を囲むように左右に八つの社があり、上座4社には『日本武尊 (やまとたけるのみこと)』の父母である景行天皇と皇后、御妃と御子が祀られ、下座4社には日本武尊の遠征に付き従った家臣の方々をお祀りしています。
これは建部大社が『日本武尊 (やまとたけるのみこと)』の一族や子孫によって守られてきた証です。
石灯籠|滋賀県内で最古の石灯籠
権殿の東側には、鎌倉時代の1270年(文永7年)庚午五月七日の銘が刻まれた石灯籠が建っています。
これは、蒙古襲来に際して、国家安泰を祈願して造られたと伝わっており、滋賀県内で最古の石灯籠であり、1962年(昭和37年)には、国の重要文化財にも指定されています。
水神社|建部大社の水の源
本殿の裏側にある『水神社』です。
ここが『建部大社』の水の源になるそうで、湧き出るお水の上にお社があり、分配して境内に引いているとのことです。
菊花石|病気平癒や長寿のご利益
こちらは本殿の真裏にあるの『菊花石(きっかせき)』です。
自然に菊の模様が浮き出たという珍しい石で、特別天然記念物です。
病気平癒や長寿のご利益をいただけるそうです。
さざれ石
お隣にあるのは『さざれ石』です。
小さな石が集まってできた石で、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山が主要産地だそうです。
国歌である『君が代』の歌詞にもありますよね。
宝物殿|日本武尊の御妃とされている女神像
日本武尊(やまとたけるのみこと)の御妃とされている木造の女神像(平安時代作※重要文化財)をはじめとした宝物を収蔵しています。
正月元旦のみ終日公開しております。(拝観料:無料)
その他につきましては事前予約が必要で拝観料は200円です。
伊勢神宮遥拝所
境内には『伊勢神宮遙拝所』があります。
こちらで伊勢神宮の外宮、内宮の参拝が出来ます。
伊勢神宮の御札も社務所で頂けます。
八柱神社|諸願成就の神
こちらは『八柱神社(やはしらじんじゃ)』です。
ご利益:諸願成就
武富稲荷神社|家内安全・商売繁盛
こちら『武富稲荷神社』は赤い鳥居が目を引く神社です。
商売繁盛で有名な京都の伏見稲荷大社の主祭神と同じく『倉稲魂命(うかのみたまのみこと)』を祀っており、商売繁盛にご利益が期待できるパワースポットとして人気を集めています。
大野神社|えんむすびの神
三本杉を右手に進んだ場所にある『大野神社』です。
建部大社が当地に遷る以前から祀られていた地主神『草野姫命(かやのひめのみこと)』をお祀りし、縁結びにご利益があるといわれています。
縁結びのパワースポットと言われており、本殿参拝後に訪れる方が多いです。
桧山神社遥拝所|山の神
こちらは『桧山神社遙拝所』で昔ここに鎮座していた山の神をお祀りする『桧山神社』の旧社殿です。
建部大社の境外末社となる現在の『桧山神社』の社殿は『建部大社』を出て、北に10分ほど歩いた『御旅山(おたびやま)』にあります。
伊邪那美命(いざなみのみこと)
大山祇命(おおやまつみのみこと)
息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)
武内宿祢大臣(たけしうちのすくねのおおおみ)
住吉大神(すみのえのおおかみ)
元熊野神社・山神社(七ヶ所)・鞭指神社(むさしじんじゃ)を合祀して桧山神社と改称されました。
水琴窟|頼朝公の出世水
こちらは人気のスポットである『水琴窟(すいきんくつ)』で『頼朝公の出世水』とも言われています。
源頼朝が平治の乱に敗れ伊豆國に流される道中にこの地に立ち寄り源氏の再興を祈願し、その後大願成就したことから出世開運のご利益がある水と信仰されています。
『水琴窟』から湧き出ている『御神水』は病気平癒にもご利益があると言われている霊水です。
こちらの御神水は持ち帰ることもできますよ!
願石|荒波を押しのけて願いを叶えてくれる石
こちらも人気スポットの一つである、本殿左側にある末社の奥にある『願石』です。
この願い石は『人生を荒波を押しのけて願いを叶えてくれる石』と言われています。
古くから伝承されている霊験あらたかな丸い白石が積まれており、この白石を持ち帰り、願い事を石に書き朝夕願掛けをすると、願い事が叶うと言われているのです。
そして、無事に願いが叶うと石を返却します。(初穂料1,000円)
願い事が叶ったら石を戻しにお礼参りへ来るのをお忘れなく!
こちらはお返しされた白石の塚。
叶った願い石がいっぱい返納されており、願い事が叶うことが証明されています。
②社務所に1000円を納める
③家で願い事を石に書く
④朝晩と願い石に願掛けをする
⑤願いが叶ったらここに戻しに来てお礼を伝える
ね貝叶う絵馬
こちらにも一風変わった場所があります。
『ね貝叶う絵馬』という事で貝に願い事を書いて蓋をして奉納します。
水みくじ
水に浮かべると文字が浮き出てきます!
動画で参拝
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御朱印|98枚目の御朱印を頂きました!
こちらが『建部大社』の御朱印になります。
初穂料は300円で受付時間は9時から17時までになります。
アクセス|観光スポットなので駐車場も充実
JR『石山駅』下車:バスで15分『建部大社前』下車すぐ
京阪電車石山坂本線『唐橋前駅』下車:徒歩13分(1.3km)
駐車場:駐車場:無料駐車場あり
建部大社:〒520-2132 滋賀県大津市神領1丁目16−1
まとめ|滋賀県の中で人気の高いパワースポット神社!
『建部大社』は如何でしたでしょうか?
地元の方から観光客まで、多くの人で賑わう建部大社は、必勝や出世、開運、商売繁盛だけでなく、縁結びにもご利益があると評判のパワースポットです。
近江国一之宮として崇敬され、日吉大社とならんで滋賀県を代表する神社で、日本神話の英雄・日本武尊を祀り、鎌倉幕府を開いた源頼朝も信仰を寄せた、滋賀県の中でもひと際高い人気を誇る神社です。
是非一度、参拝してみては如何でしょうか。
滋賀県大津市にある『日吉大社』は全国におよそ3,800社以上ある日吉・日枝・山王神社の総本宮です。 また、平安京から見ると鬼門の方角に位置することから方除け・厄除けのご利益で信仰を集める滋賀県屈指のパワースポットです。 境内は、[…]
滋賀県大津市にある『近江神宮』は滋賀の人々から長く崇敬され続けている『天智天皇』がお祀りされています。 映画『ちはやふる』の聖地としても人気を集めており、多くの方が参拝に訪れる、滋賀で人気のパワースポット神社です。 今回はそんな[…]