神戸市にある御影(みかげ)にフィギュアスケートの羽生結弦選手の活躍で一躍注目を浴びている神社があります。
その名も『弓弦羽神社(ゆづるはじんじゃ)』で、実際に名前が似ていることから、羽生結弦選手も参拝したことで有名になりました。
今では『羽生結弦ファンの聖地』ともいわれ、国内外から多くのファンの方々が訪れています。
今回は『弓弦羽神社』を参拝してきました!
まずは弓弦羽神社の歴史を学ぼう!
まずは『弓弦羽神社』の歴史から学びましょう!
『弓弦羽神社』は今から約1200年前、8世紀末に創建されました。
日本神話に登場する『神功皇后(じんぐうこうごう)』が新羅征伐を終えて、筑紫で応神天皇を生んだあとのこと。
その子を連れて畿内へと帰還する最中、その子に皇位を奪われたくない異母兄弟『香坂王(かぐさかのみこ)と忍熊王(おしくまにみこ)』が謀反を起しました。
それを知った『神功皇后(じんぐうこうごう)』は、この地で弓矢や甲冑を納めて『熊野大神』を奉斎(ほうさい)し戦勝を祈念したとのことです。
それから後の平安時代、熊野詣の流行もあり、西暦849年に正式に社殿を造営し『熊野大神』を勧請したのが『弓弦羽神社』の創建です。
弓弦羽神社の御祭神とご利益は?
それでは『弓弦羽神社』の御祭神とご利益について。
御祭神
熊野三山(熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社)にお祀りされている『根本熊野三所大神』が御祭神です。
伊弉册尊(いざなみのみこと):伊弉諾尊(いざなぎのみこと)との夫婦神として成った女神【熊野那智大社】
速玉之男命(はやたまのおのみこと):伊弉諾命と伊弉册尊の離縁の際に、約束固めに伊弉諾尊が吐いた唾から生まれた神【熊野速玉大社】
事解之男命(ことさかのおのみこと):約束固めの唾を吐いたあと、それを掃ったときに生まれた神【熊野本宮大社】
以上の三柱を根本熊野三所大神と称しています。
ご利益
厄除開運、家内安全、交通安全守護、諸願成就など
近年ではシンボルである『八咫烏(やたがらす)』の導きによって、ご神徳である『勝利』を祈願する神社として親しまれています。
『八咫烏(やたがらす)』は、日本神話で『神武天皇(じんむてんのう)』の東征の際に、『天照大神(あまてらすおおみかみ)』が天皇へ遣わせた烏と言われています。
『八咫烏』の導きによって、熊野国から大和国へいけたとして『導きの神』と信仰されています。
境内の見どころをご紹介
それでは境内の見どころをを紹介していきます!
手水舎|水の出る所に注目!
まずはこちらが『手水舎』です。
一見、普通の手水舎に見えますが…
『弓弦羽神社』のシンボルである『八咫烏(やたがらす)』からお水が出て来ます。
本殿・拝殿|八咫烏を探そう!
こちらが『拝殿』になります。
木造の拝殿は90年ほど前に建てられたものでは神戸市内最大級となっています。
拝殿の所々にデザインされている『八咫烏』があります。
そもそも『八咫烏』は何故三本足なのか?
何を意味するかは様々な諸説がありますが、三本の足はそれぞれ『天(天神地祇【てんしんちぎ】)』・『地(自然)』・『人』を表し、神と自然と人が同じ太陽から生まれた兄弟であることを示すとされているようです。
末社・十二社|様々な神々がおられます!
こちらは末社の『十二社』です。
秋葉宮:火彦霊神(ほむすびのかみ)【火伏の神】
稲荷大明神:倉稲魂神(うかのみたまのかみ)【衣食住守護の神】
八幡宮:應神天皇(おうじんてんのう)【国家鎮護の神】
高良宮:武内宿祢(たけのうちのすくね)【厄除・長寿の神】
金刀比羅社:大物主命(おおものぬしのみこと)【航海安全の神】
荒神社:竈之神(かまのかみ)【かまどの神】※旧 松尾社
舩玉神:豊玉比古命(とよたまひこのみこと)【船の守護神】
水神宮:罔象賣神(みつはのめのかみ)【水の守護神】
靈符神:北極星(星宮之社・方位の守護神)
猿田彦大神:猿田彦神(さるたひこのかみ)【交通安全の神】
蛭子宮:蛭子神(ひるこのかみ)【恵比寿神・商売繁盛の神】
天満宮:菅原大神(すがわらのおおかみ)【学問の神】
素晴らしい神々がお祀りされています。
境内に祀られていた末社を1847年に集約されたみたいで、この境内で一番古い建物らしいです。
末社・松尾社
こちらは拝殿の左側にある末社の『松尾社』です。
御祭神は『大山咋命(おおやまくいのかみ)』と『中津島姫命(なかつしまひめのみこと)』です。
古くより『酒造りの守護神』として酒造家からの崇敬が篤いです。
御影石のサッカーボール|日本サッカー発祥の地
末社の手前にあるのが『御影石のサッカーボール』です。
こちらのサッカーボールにも『八咫烏』のマークが入っています。
ご存知の方も多いと思いますが、『八咫烏』はJFA(日本サッカー協会)の公式エンブレムになっています。
その為、ヴィッセル神戸やINAC神戸レオネッサの選手も参拝に訪れるとのことです。
この石製のサッカーボールはぐるぐる回転させる事が出来て、サッカー少年たちがこのボールを回して必勝祈願をするらしいのです。
また周囲には絵馬を飾る事も出来るので、日本代表チームを応援する絵馬も数多くあります。
『八咫烏』の他にも、実は『弓弦羽神社』にはサッカーと非常に強いつながりがあります。
それは、神戸・御影が『日本サッカー発祥の地』だと言われていること。
開港後に神戸に居住した外国人からサッカーが伝えられ、この地でサッカーが盛んになったということもご縁の一つです。
八咫烏の『ゆづ丸』|神様に願いを届ける!
こちらは『八咫烏』をモチーフにした『弓弦羽神社』のオリジナルキャラクター『ゆづ丸』です。
可愛らしいですよね!
願い事を紙に書き、この『ゆづ丸』の中に入れて奉納すると、その願いを神様に届けてくれるのだそうです。
力石|昔の人が使っていた力比べの石
こちらは力比べに使った石『力石』です。
力比べは江戸時代から行われた行事で、石の重さや持ち上げた人の名前が石に刻まれています。
愛犬専用の水飲み場
こちらにはペットを連れて散歩に来る人用の『愛犬専用の水飲み場』があります。
優しい心遣いが伝わってくる神社ですね。
御朱印|36枚目の御朱印を頂いてきました!
こちらが『弓弦羽神社』の御朱印になります。
アクセス|駐車場もありますよ!
電車の場合
阪急神戸線『御影駅』下車:南東方向に徒歩5分程度
JR神戸線『住吉駅』下車:北西方向に徒歩10分程度
阪神本線『御影駅』下車:北方向に徒歩15分程度
車の場合
阪神高速3号線『摩耶IC』から約15分、『魚崎IC』から約10分。
カーナビで『中勝寺』とセットすれば向かえます。
参拝者用駐車場があります。
弓弦羽神社:〒658-0048 兵庫県神戸市東灘区御影郡家2丁目9−27
まとめ
『弓弦羽神社』は如何でしたでしょうか?
閑静な住宅街の中にあり、市の天然記念物に指定されている神戸で一番大きな『椋の木』や、樹齢450年の『大楠』などがあって、自然が豊かなのも魅力の一つになっています。
自然たっぷりの『弓弦羽神社』を一度参拝してみては如何でしょうか?