京都の桜の名所といえば、その時期になると必ずメディアでも取り上げられている『平野神社』ではないでしょうか?
境内にはたくさんの種類の桜、珍しい桜があることで大変有名で、シーズンになるとたくさんの参拝客が訪れています。
今回はそんな『平野神社』の見どころや歴史、桜の見どころなども分かりやすくご紹介したいと思います!
平野神社の歴史を学びましょう!
まずは平野神社の歴史から学びましょう!
『平野神社』は古来、奈良平城京の『田村後宮(たむらこうきゅう)』という皇后の御殿の中にありました。
ここ平野の地には、794年(延暦13年)、平安京遷都とともに『田村後宮(たむらこうきゅう)』に祀られていた『今木神(いまきのかみ)』を移したのが起源と言われています。
創建当時はおよそ2km四方と御所に匹敵する広さでしたが、現在は東西で200mほどとなっています。
宮廷との関わりが深く、伊勢神宮や松尾大社などと並ぶ格式高い名社です。
平安時代より生命力を高める神様の象徴として親しまれて、今では『桜の社』と言われるようになりました。
平野神社のご祭神と期待出来るご利益
平野神社のご祭神は、第一殿から一殿一柱ずつ四柱お祀りされています。
第1殿:今木皇大神(いまきすめおおかみ):源気新生、活力生成の神
第2殿:久度大神 (くどのおおかみ):竈の神、生活安泰の神
第3殿古開大神 (ふるあきのおおかみ):邪気を振り開く平安の神
第4殿:比賣大神 (ひめのおおかみ):生産力の神
以上をまとめると、平野神社の主なご利益は『活力を与え幸せへと導く』です。
ネガティブな気持ちを解消したい方、厄払いしたい方、やる気をUPしたい方におすすめの神社です。
平野神社の見どころ
それでは平野神社の見どころを正面鳥居からご紹介していきます。
正面鳥居
こちらが正面鳥居になります。
神門|京都府の登録文化財
提灯の『桜』の神紋が目に鮮やかである。この中門も京都府の登録文化財です。
拝殿|台風21号によって倒壊
こちらが『拝殿』で京都府指定有形文化財です。
『拝殿』は1650年(慶安3年)後水尾天皇の中宮・東福門院(江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の娘)が寄進しました。
『拝殿』は檜皮葺で釘を使用しない接木の工法から『接木の拝殿』と言われています。
本殿|4柱の神様をお祀り
こちらが『本殿』で1922年(大正11年)に重要文化財に指定されています。
『本殿』は一間社春日造の4殿からなり、第1殿と第2殿、第3殿と第4殿が空殿で連結する独特の『比翼春日造(ひよくかすがづくり)』です。
本殿は『西洞院時慶(にしのとういんときよし)』が再建しました。
第1殿と第2殿は1626年(寛永3年)、第3殿と第4殿は1632年(寛永9年)に再建されました。
本殿は檜皮葺で『平野造(ひらのづくり)』とも言われています。
縣社|京都府登録文化財
本殿向かって、左手にある摂社の『縣社(あがたのやしろ)』は京都府登録文化財です。
1631年(寛永8年)に建立されたと言われています。なお縣神社は檜皮葺の『一間社春日造』です。
ご祭神は『天穂日命(あめのほひのみこと※天照大神と須佐之男命が誓約(うけい)の際にお生まれになった神)』をお祀りしています。
春日社、住吉社、蛭子社、鈿女社
左からご紹介します。
【春日神社】
春日大神を祀る。藤原氏の氏神で春日大社からの勧請である。
言霊の守護として祀られているので春日4神の中でも『天児屋根命』を祀っているのだろう。
【住吉神社】
住吉大神を祀る。住吉大社からの勧請であろう、和歌の守護として祀られている。
ほかにも、除災招福・寿命長久・商売繁盛のご利益もあるとされている。
【蛭子神社】
蛭子大神を祀る。水子の守護として祀られている。
蛭子神は、伊邪那岐・伊邪那美命の最初の子だが、正常に生まれてこなかったので、水蛭子として子供の数には入れないと『古事記』に記述されている。
【鈿女神社】
天鈿女命(あめのうずめのみこと)を祀る。芸能の守護として祀られている。天鈿女命は天の岩戸の前で、裸で艶めかしく踊り宴を盛り上げ、天照大神を岩戸から引きずり出すのに一役買った女神である。
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の天孫降臨に随伴し、道案内役の猿田彦命と結婚したとされている。
八幡社
四社のお隣には『八幡社』が鎮座しています。
出世導引稲荷社
正面鳥居を入って右手には『出世導引稲荷社』が鎮座しています。
猿田彦社
『出世導引稲荷社』のお隣には『猿田彦社』が鎮座しています。
すえひろがね|鉄尊様と祀られていた霊石
『平野神社』には、日本最大級といわれる餅鉄(べいてつ)『すえひろがね』があります。
ちなみに『餅鉄』とは『鉄分を含む丸みを帯びた石』のことをいいます。
こちらの餅鉄はもともと東北地方より平野神社へと奉納されたもので、古来より神様が宿る神秘の石として信仰されてきました。
『すえひろがね』は触れると邪気を吸い取ってもらえるそうです。
ご神木|手で触れて回ってご利益あり
こちらのご神木は、手で触れながら反時計回りをすると、鬼門・厄除け・源気成就のご利益があると言われています。
また、初めにご神木に触れて反時計回りをした後にすえひろがねに触れると、新しい力が体内に入ってくるという話もあります。
樹齢400年から500年と言われています。
懸魚|パワースポット
平野神社に参拝したなら、ぜひ注目したいのが『懸魚(けぎょ)』という、屋根の合わさった場所や、仏具や飾り器具という木のつなぎ目を隠す、釘隠しなどの金具です。
ハートの透かし文様がとても可愛いですよね。
実は、このハート模様は『猪目(いのめ)』という日本で最も古い文様の一つなんです。
かつては、飾り文様として、刀装具の鍔(つば)などの透かし模様などに使用されていたとか。
『猪目』の由来ですが、文字通り猪の目をかたどったものだそうです。
猪は、魔除け、福を呼ぶ、火事から守る、火伏せの神様の御使いなどど言われています。
つまりとても、縁起の良い文様なんですね!
平野神社の『懸魚(けぎょ)』にはこの『猪目』の他に『菊家紋』と御神紋である『桜紋』も見ることができます。
この3つが金具に見られるのは、世界中でも平野神社だけだそうです!
『スマホの待ち受け画面にすると、なにか良いことが起こりそう・・・。』
という張り紙もされています。
皆さんも是非見つけてみてくださいね。
この『猪目』は、神門や手水舎だけではなく、社務所の釘隠しにも・・・。
ちなみに、桜の名所である平野神社の御神紋は『桜』は、提灯や、灯籠などあらゆる場所に見ることができます。
桜の見どころ|2021.3.29撮影
それでは2021年3月29日に撮影した、平野神社の桜の様子をご紹介します。
こちらの神社では、とにかく珍しい種類の桜が多く見られるのが特徴です。
苑内には、平野神社の代表的な桜『魁桜』、『寝覚桜』、『平野妹背桜』、『手弱女桜』、『突羽根桜』などが植えられています。
その種類はなんと、約60種類、400本の桜が咲き誇ります。早咲きの桜であれば、3月中旬から楽しむことが出来ます。
また、種類が多いため遅咲きの桜もあり、4月20日頃に咲く品種もあります。これが長い期間桜を楽しめる理由でもあり、平野神社では、約1ヶ月間も桜を楽しむことが出来ます。
また、3月下旬から4月中旬ごろまでは、夕方から午後9時頃まで、ライトアップも行われ夜桜を満喫することも出来ます。
他ではなかなか見られない珍種もあり、境内はまるで桜のミュージアムのようです。
魁桜|平野神社発祥の早咲きの桜
平野神社発祥の早咲きの桜で、神門の手前に植えられています。3月中旬から開花し、3月下旬から4月上旬にかけて見ごろを迎えます。
平野神社の魁桜が開花すると、京都の花見が始まると言われています。
八重桜枝垂
開花期:四月中旬
衣笠
開花期:四月中旬
平野神社原木の桜
大内山
開花期:四月上旬
白雲櫻
現在の木は百年余の古木であり、美麗で優雅、斎庭(※神をまつるためにはらい清めた所)に相応しい花です。
大島
開花期:三月下旬
花は一重咲きで大輪の白色。
寝覚
開花期:四月中旬
平野神社発祥の桜。
花は白い一重咲きで葉が茂ると開花する。
白妙(しろたえ)
開花期:四月中旬
花は白色/直径五~六センチ
花弁は十~十五枚/八重咲き
嵐山
開花期:四月中旬
花は白または微淡紅色
一重咲き
境内の綺麗な桜
写真をスライドショーでお楽しみ下さい!
平野神社の有料エリア
境内は長年無料で開放されていましたが、台風で倒壊した拝殿の修復費用を募るため2020年からは桜苑の入場料500円が必要になりました。
有料エリアの桜をご紹介します。
写真をスライドショーでお楽しみ下さい!
動画で参拝気分を味わって下さい!
御朱印|68枚目の御朱印を頂きました!
初穂料:300円
アクセス|北野天満宮も近いです
電車の場合
京福電鉄北野線『北野白梅町駅』下車:徒歩約10分
バスの場合
JR京都駅市バス205,50系統『衣笠校前』下車:徒歩約3分
車の場合
有料駐車場があります。
8:00~20:00/40分200円:時間内最大600円
20:00~8:00/60分100円:時間内最大300円
【特定指定日】
0:00~24:00/60分400円
参拝者の方入庫後15分無料
平野神社:〒603-8322 京都府京都市北区平野宮本町1
まとめ|京都一の桜の名所はここ!
『平野神社』は如何でしたでしょうか?
『平野神社』は桜が大変美しくて有名ですが、歴史のある大変格式のある神社で、桜以外の見どころもたくさんあります。
桜の季節でない時期でも『平野神社』を訪れてみてはいかがでしょうか。
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