大阪・西淀川にある『姫嶋神社』は別名『やりなおし神社』とも呼ばれており、人生をリスタートしてみたいと願う女性を助けるパワースポットとして人気ある神社です。
長い人生で一度や二度、誰しも『人生をリスタートしてみたい!』と思うこともあるでしょう。
今回はそんな方のために『姫嶋神社』の歴史や期待出来るご利益、境内の見どころなどを分かりやすくご紹介したいと思います。
姫嶋神社の歴史から学びましょう!
まずは『姫嶋神社』の歴史から学びましょう!
『姫嶋神社』の創建不明との事です。
はっきりと分かっている事は1872年に郷社になったということですが、境内には1648年(正保5年)からの石燈籠が10基あることから、少なくとも江戸時代以前から創建されていたと考えられます。
『姫嶋神社』の創建がはっきりしないのは、1945年6月の第二次世界大戦の時に大阪を襲った空襲で、『姫嶋神社』は社殿だけではなく宝物や過去の文献などすべてを焼失してしまいました。
そのため文字通り何もない状態から『やりなおし』をすることとなったことから『やりなおし神社』と呼ばれるようになりました。
姫嶋神社のご祭神と期待出来るご利益は?!
・阿迦留姫命(あかるひめのみこと)
・住吉大神(すみよしのおおかみ)
・神功皇后(じんぐうこうごう)
『古事記』には阿迦留姫命が新羅の王子(天之日矛※アメノヒボコ)の妻となるが、夫によく仕えたのですが、夫の罵りや慢心に愛想をつかし、祖国に逃避行してきたとあります。
応神天皇の御代、新羅の国から筑紫(九州地方)の比売島、さらに移って摂津の比売島(姫島)に留まったと伝えられています。
阿迦留姫命は夫の天之日矛と別れ、海を渡り、新たな地で再出発し、女性たちに機織りや裁縫、焼き物や楽器を教えた事から、多くの女性に親しまれ『決断と行動の神様』として信仰されてきました。
また、阿迦留姫命は赤い玉に虹色の光が当たって生まれてきた美しい女神様ということから『美の神様』とも言われています。
期待出来るご利益は?!
再起復活、女性の開運招福・心願成就、美人祈願など
姫嶋神社の境内の見どころ
それでは境内の見どころをご紹介します。
鳥居|全国的に珍しい形
鳥居は、笠木(かさぎ)の部分が大きく天に向かって反っており、これは全国的にも珍しい形だそうです。
カッコいいですよね!
本殿|風をお供えする参拝
鳥居から入って真っ直ぐ向かった先にあるのがこちらの『本殿』です。
ご祭神の『阿迦留姫命』の乗った船が良い風に恵まれて姫島の地に辿り着いたことから、本殿には『献風台』が設けられおり、たくさんの風車が並んでいます。
風は『阿迦留姫命』をお祀りする『姫嶋神社』にとって大切な存在です。
そのため、姫嶋神社では『風』をお供えするという参拝方法があります。
台の上に良い風を入れたいものを置き、二礼二拍手一礼で拝礼します。
備え付けの扇子で風車をあおいで風をおこします。
風車が並んでいるので、扇子をあおぐと風車が動き、風を『見る』ことができます。
風を入れたいものと言われても、特にこれというものがない、または何も持参しなかった方はスマホを置いて、そこに風を送るとよいそうです。
よい風を受けて『やりなおし』ができるご利益をいただくことができると人気だそうです。
楠社|再出発をしたい方はパワーを貰おう!
こちらは本殿向かって右手にご鎮座する『楠社(くすのきしゃ)』です。
ご祭神はお社に裏手にある大楠に住んでいた白蛇の神『奈賀止磨命(ながとまろのみこと)』を祀っており、縁結びのご利益があります。
樹齢900年とも言われていた大楠は戦争の空襲で焼けてしまい、今も焼け焦げた痕が生々しく残っています。
神社そのものも社殿、宝物、文献など全てを失い、阿迦留姫命同様何も無い状態からの出発となりました。
この事が再生の象徴でもある蛇の信仰と合わさり『再出発の木』と言われるようになりました。
当時の氏子が御神木の周りに3本の木を植え、根が結ばれた事から倒れるのを防いだそうです。
玉榮稲荷社|病気平癒のご利益がある
本殿向かって左手には3社並んでいます。
一番左手は『玉榮稲荷神社(たまえいなりじんじゃ)』です。
ご祭神は『宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)』、『保食神(うけもちのかみ)』、『稚産霊神(わくむすびのかみ)』の3柱で病気平癒・無病息災・延命長寿のご利益があります。
白血病の孫を持つお婆さんが毎日お参りしたところ、なんと白血病が治ってしまったというお話が伝わるお社です。
元楯社|厄除け・災難除けのご利益
お隣は末社の『元楯社(もとたてしゃ)』です。
ご祭神は御本殿を守護する神様『元楯大神』で厄除け・災難除けのご利益があります。
金刀比羅宮|商売繁盛のご利益がある
『元楯社』のお隣は末社の『金刀比羅宮(ことひらぐう)』です。
ご祭神は『大物主命(おおものぬしのみこと)』で商売繁盛・病気平癒・厄除招福のご利益があります。
はじまりの碑|姫嶋神社の人気スポット
こちらが本殿向かって左手にある、『姫嶋神社』の人気スポットの『はじまりの碑』です。
『はじまりの碑』は神武天遥拝所内にある丸い穴の開いた石碑です。
この石には阿迦留姫命のご神徳も注がれており、夢や目標を決めて何かを断つことで新たな出発が順風満帆に進むよう『決断と行動の神様』の力をあやかる祈願所でもあります。
そして、両サイドには普通の絵馬ではなく、帆立の貝殻を使っている『帆立絵馬』が奉納されており、様々な目標や願い事が書かれています。
絵馬に帆立が使われているのは、帆立は泳いでいる姿が帆を立てて進む舟のようであることに由来することから、縁起の良い帆立を絵馬にすることで、ご祭神の『阿迦留姫命』が『天之日矛』から小舟で逃れこの地で再出発されたように、新しいスタートが順風満帆に進むようにという願いが込められています。
1.ご本殿で阿迦留姫命にご参拝
2.授与所で500円を納め、『帆立絵馬』と赤い『断ち玉』を受ける
3.夢や目標を叶えるために断たなければいけないことを『断ち玉』に念じる
4.『断ち玉』が穴を通るまで投げる
5.帆立絵馬に目標や願い事を書いて奉納する
万葉歌碑|君が代のモデルになった歌
境内の中でも奥の方に『万葉歌碑』がありました。
妹(いも)な名は 千代に流れん 姫島の 小松がうれに 苔むすまでに
万葉集の第二巻に収録されている『河辺宮人(かわべのみやひと)』により歌われたものです。
『君が代』のモデルといわれ、711年に詠まれた歌だそうです。
歌の詞書に『和銅4年(711)姫島の松原に乙女の屍(しかばね)を見て悲しびて作る歌』とあります。
長続き石
授与所の前にあるのは『長続き石』です。
昔の敷石が石壁として生まれ変わった事から名付けられました。
長続きしますようにと撫でるとご利益が期待出来ます。
参集殿・授与所
こちらは2017年に新しくなった授与所と参集殿です。
ご朱印やご祈祷の待合せに使われています。
やりなおし祈祷
『姫嶋神社』には毎月1日だけ行われるという『やりなおし祈祷』があります。
『やりなおし祈祷』とは言っていますが、過去にもどるということではなく、現状を受け入れて決断し、新しいスタートを切ることを神様に報告し、思い描いている将来が少しでも現実になるようにとお祈りすることで、『阿迦留姫命』のお力をお借りするのだそうです。
やりなおし祈祷は、新しいスタートをきる方、何かを新しく始める方、何かをやりなおしたい方ならどなたでも受けられるそうです。
【時間】①10:00、②18:00、③13:00~17:00までの30分ごと(1組ごとのご祈祷)
【受付場所】授与所(15分前までに受付)
【祈祷料】3,000円以上、※時間③の個人の場合 10,000円以上、※時間③の法人(最大20名)の場合 30,000円以上
【申し込み方法】前日までに直接、電話、メールにて
御朱印|71枚目の御朱印を頂きました!
姫嶋神社でいただける御朱印は5種類です。
写真の御朱印は右から『決断と行動の神さま』の印、神社印、鳥居が描かれた印が押されています。
神社印に重ねて『順風満帆』と墨書きされています。
姫嶋神社の御朱印は授与していただける時間が決まっています。
午前は10時から12時、午後は13時から16時です(月初のみ11時から16時)。
受付ができない日もありますので、お参りする際には公式サイトなどで調べてから行かれるといいでしょう。
人気のおみくじ|カラフルな姫みくじ
『姫嶋神社』で人気のカラフルな色合いも可愛らしい『姫みくじ』です。
だるまのようなコロンとした形のおみくじで、下からおみくじを取り出すことができますよ。
初穂料は500円です。
アクセス
阪神電車『姫島駅』下車:徒歩約5分(450m)
JR『塚本駅』下車:徒歩約25分(1.9km)
阪神なんば線『福駅』下車:徒歩約13分(1.3km)
姫嶋神社(やりなおし神社):〒555-0033 大阪府大阪市西淀川区姫島4丁目14−2
まとめ|新しいスタートを切りたい人にお薦め!
『姫嶋神社』は如何でしたでしょうか?
良い未来のために決断し、新たに行動する事を後押しをしてくれるのが『姫嶋神社』です。
『阿迦留姫命』にご参拝し、良い風を受けて順風満帆なスタートを祈願してみては如何でしょう。