『今宮神社』は別名『玉の輿(たまのこし)神社』とも言われ、縁結びのご利益があるとされるお寺や神社が点在する京都の中で、縁結びよりも、さらにパワーアップした『玉の輿祈願』で知られる神社です。
その為、『玉の輿の夢を叶えたい!』という強い願いを持ち続けている女子達の参拝が絶えません。
今回はそんな『玉の輿パワースポット神社』である『今宮神社』の見どころを分かりやすくご紹介します。
- 1 今宮神社の歴史から学びましょう!
- 2 今宮神社のご祭神と期待出来るご利益は?!
- 3 今宮神社の見どころ|時計回りでご紹介
- 3.1 楼門|境内の南側
- 3.2 絵馬舎|登録有形文化財
- 3.3 月読社|月の神様がご祭神
- 3.4 地主稲荷社|2柱の神様をお祀り
- 3.5 若宮社|子授けのご利益
- 3.6 日吉社|滋賀の日吉大社のご祭神
- 3.7 大将軍社|平安京を鎮護
- 3.8 紫野稲荷社・織田稲荷社|織田信長公をお祀り
- 3.9 八幡社|石清水八幡宮のご祭神
- 3.10 八社|全国の八社のお社にお参り
- 3.11 織姫社|遠距離恋愛を守ってくださる女神様
- 3.12 疫社|健康長寿、厄除けのご利益
- 3.13 本社|健康長寿、良縁開運のご利益
- 3.14 拝殿|境内軸の中枢に位置
- 3.15 阿保賢さん|願いが叶う・病気の回復が早まる
- 3.16 桂昌院(けいしょういん)レリーフ
- 3.17 宗像社|志を持つ人を教え導いてきた神
- 3.18 狛犬|足場に注目!
- 3.19 東門|名物菓子・あぶり餅のお店はこちら
- 4 御朱印!66枚目の御朱印を頂きました!
- 5 アクセス|駐車場もあるから便利!
- 6 まとめ|玉の輿祈願のパワースポット
今宮神社の歴史から学びましょう!
まずは『今宮神社』の歴史から学びましょう!
ここには平安建都以前より疫神を祀る社があったといわれています。
平安末期の994年(正暦5年)に都に流行した疫病を鎮めるため、ここに祀る疫神を二基の神輿で南に位置する船岡山に安置し、神慮を慰め奉って悪疫退散を祈りました。
これが『今宮祭(※紫野御霊会が始まりとされる千年以上営み続く祭)』の始まりとされています。
そして、1001年(長保3年)、ご霊夢(れいむ※神仏のお告げがある不思議な夢)によって、疫神を鎮め祀るため、ここに新たに設けられた神殿三宇ともども『今宮社』と名づけられました。
これをもって『今宮神社』の創祀とされています。
創建当時は賑わったものの、中世に入る頃(1150年代)、不安定な社会情勢におされ徐々に荒廃しました。
現在のような活力を取り戻したのは近世以降、神仏に対する信仰心が強かった5代将軍徳川綱吉の生母『桂昌院(お玉)』の再建事業によるものと言われています。
この神社が『玉の輿神社』と呼ばれているのは、この『桂昌院(お玉)』がこの神社と深い関わりがあったからです。
諸説ありますが『玉の輿』の語源の由来とされるのがこの『桂昌院(お玉)』の話なのです。
京都西陣の八百屋の娘であったお玉さんは、13歳の時に江戸に入り、大奥で側室のお世話係として働いていましたが、後に将軍家光に見初められて側室となり、将軍綱吉の生母に。
そしてその後も大奥で権力をふるい、出世街道を歩んだというシンデレラストーリーです。
お玉さんは江戸で高い位についても故郷の西陣の氏神様である『今宮神社』のことが忘れられず、神社が荒れたと聞けば再興に尽力したりと、とても今宮神社と縁が深い人物であることから、いつしか、そのお玉によって復興した神社ですので、のちに『玉の輿神社』と言われるようになりました。
今宮神社のご祭神と期待出来るご利益は?!
『今宮神社』のご祭神は『大己貴命(おおなむちのみこと)』、『事代主命(ことしろぬしのみこと)』、『奇稲田姫命(くしなだひめのみこと)』をお祀りしています。
ご利益は『健康長寿』、『良縁開運』、『縁結び』、『玉の輿』、『厄除け』などのご利益が期待出来ます。
今宮神社の見どころ|時計回りでご紹介
『今宮神社』の境内の見どころを分かりやすくご紹介します。
『楼門』から入り、時計回りにご紹介します!
楼門|境内の南側
こちらが境内の南側に建っている『楼門』です。
造営は1926年(昭和元年)と比較的新しいです。
鮮やかな朱色と荘厳で重厚感溢れる姿は訪れる参拝客の目を引きます。
絵馬舎|登録有形文化財
『楼門』をくぐってすぐ左手に『絵馬舎』があります。
全国的にみても大きな絵馬堂の一つでしょう。
登録有形文化財で1800年(寛政12年)に建立されました。
月読社|月の神様がご祭神
『絵馬舎』から奥にある階段を上がった先には1910年(明治43年)に建立された『月読社』が鎮座しています。
ご祭神は『月読尊(つきよみのみこと)』で、伊勢神宮の別宮『月読宮(つきよみのみや)』のご祭神です。
『月読尊』は日本神話に登場する月の神様。
イザナギの禊で右目から生まれた三貴子の一柱で、アマテラスの弟、スサノオの兄にあたります。
五穀豊穣、家内安全、交通安全の神様としても知られています。
登録有形文化財です。
地主稲荷社|2柱の神様をお祀り
こちらは『月読社』から階段を少し下りた左手には、1842年(天保13年)に建立された『地主稲荷社』が鎮座しています。
倉稲魂大神(うがのみたまのおおかみ):五穀豊穣、産業発展の神様で、お狐様がお使いの『おいなりさま』
猿田彦大神(さるたひこのおおかみ):お導き、方針決定の神様
今宮の地を守護する地主神様です。
若宮社|子授けのご利益
『地主稲荷社』から境内を左回りで回った先には1694年(元禄7年)に建立された『若宮社』が鎮座しています。
中央の若宮社は『伊弉那美神(いざなみのかみ)』、向かって右の『加茂斎院』は歴代斎王(※天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えるために選ばれた、未婚の皇族女性のこと)の御霊、左の若宮社は『薬子の変(くすこのへん)』に処罰された御霊を鎮めるためにお祀りしたといわれています。
いつからか、『若宮社』は『子授け』のご利益があると信じられ、お玉さんもその一人でした。
お社をご造営されるなど、思いは深くあったと考えられます。
登録有形文化財に指定されています。
日吉社|滋賀の日吉大社のご祭神
『若宮社』のお隣には江戸後期頃に建立された『日吉社』が鎮座しています。
大山咋神(おおやまくいのかみ)
大物主神(おおものぬしのかみ)
滋賀県大津市の『日吉大社(ひえたいしゃ)』のご祭神です。
今宮神社の産土の地『上野村』に祀られていた『上ノ御前』、『下ノ御前』を明治元年に合祀されています。
厄除け、縁結びのご利益で知られています。
登録有形文化財です。
大将軍社|平安京を鎮護
『日吉社』のお隣には1695年(元禄8年)頃建立された『大将軍社(たいしょうぐんしゃ)』が鎮座しています。
牛頭天王(ごずてんのう):素盞嗚尊(すさのおのみこと)と同一神とも言われる
八大王子(はちだいおうじ):八神・素盞鳴尊の五男三女
昔、平安京の四方に『大将軍社』を建て祀り、都の鎮護としたが、その一つ、160m離れた所にある大徳寺門前に祀られた社を今宮神社境内に遷し祀られたものです。
登録有形文化財です。
紫野稲荷社・織田稲荷社|織田信長公をお祀り
『大将軍社』の前に鎮座しているのは階段上がった先にある『紫野稲荷社』とそのお隣は『織田稲荷社』です。
『紫野稲荷社』のご祭神は伏見稲荷大社と同じく『宇迦御魂命(うがのみたまのみこと)』です。
五穀豊穣、産業発展の神様で『素盞鳴尊(すさのおのみこと)』の御子神です。
『織田稲荷社』は織田信長公とその家臣をお祀りしています。
墓所阿弥陀寺の移転跡地西陣元伊佐町にご鎮座されていましたが、1987年(昭和62年)に今宮神社に遷し祀りました。
八幡社|石清水八幡宮のご祭神
『大将軍社』のお隣には『八幡社』が鎮座しています。
江戸後期頃に建立され、『石清水八幡宮』のご祭神『応神天皇(おうじんてんのう)』、『比咩大神(ひめおおかみ)』、『神功皇后(じんぐうこうごう)』をお祀りしています。
登録有形文化財です。
八社|全国の八社のお社にお参り
『八幡社』のお隣には1694年(元禄7年)頃に建立された『八社』です。
事代主命社:事代主命(ことしろぬしのみこと※大国主命の子)
大国主命社:大国主命(おおくぬぬしのみこと)
八幡社:誉田別尊(ほんだわけのみこと※応神天皇)、比賣神(ひめのかみ)、息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと※神功皇后)
熱田社:日本武尊(やまとたけるのみこと※日本古代史上の伝説的英雄)
住吉社:底筒男命(そこづつをのみこと)、中筒男命(なかづつのをのみこと)、表筒男命(うわづつのをのみこと)、息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと※神功皇后)
香取社:伊波比主尊(いはいぬしのみこと※齋主尊と称される)
鏡作社:石凝姥命(いしごりどめのみこと※三種の神器の1つ「八咫の鏡」を作った神様)
諏訪社:建御名方命(たけみなかたのみこと※武田信玄も崇敬した武の神様)、八坂刀賣神(やさかとめのみこと※建御名方命の后神)
一棟に全国の八社のお社にお参りすることが出来る有り難いお社です。
登録有形文化財です。
織姫社|遠距離恋愛を守ってくださる女神様
『八社』のお隣には『織姫社(おりひめしゃ)』が鎮座しています。
ご祭神は『栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)』で、という女神さまで、絶世の美女として有名です。
あの七夕で有名な織姫に機織りを教えたとされる織物の祖神とされています。
京都の伝統産業・西陣織に携わる方々や繊維業界から厚い信仰を集めています。
また、七夕の彦星と織姫になぞらえ、天の川を越えて遠く離れた想いが届きますようにと、遠距離恋愛を守ってくださる有難いパワースポットとも言われています。
安産、子宝に恵まれるご利益もあります。
疫社|健康長寿、厄除けのご利益
本殿向かって左側には『疫社』があります。
本社が鎮座される以前からあったといわれ『素戔男尊(すさのおのみこと)』をお祀りしています。
健康長寿、厄除けのご利益が期待出来ます。
今でも『やすらい祭』では疫病を鎮めるための行列がやってきます。
京都市北区で行われる祭の一つで今宮神社で行われる大祭として知られています。
京都の三大奇祭の一つ。
本社|健康長寿、良縁開運のご利益
『本社』は1896年(明治29年)に焼失し、1902年(明治35年)に再建されました。
手前の灯籠が『桂昌院(お玉)』の義弟が寄進した青銅の灯籠になります。
拝殿|境内軸の中枢に位置
こちらは1694年(元禄7年)に造営され、1846年(弘化3年)に改修された『拝殿』です。
登録有形文化財です。
阿保賢さん|願いが叶う・病気の回復が早まる
本殿の左側にある『阿呆賢(あほかし)さん』と呼ばれる石も必見です。
『阿呆賢さん』は、古くから『神占石(かみうらいし)』とも言われ、病弱な人が平癒を祈りながら石を撫でて、体の悪いところを摩れば病気の回復が早まると信じられています。
さらに『重軽石』とも呼ばれ、まず石を手の平で軽く三度たたいて持ち上げた後、願いを込めながら三度撫でて再度持ち上げます。
石が軽くなっていれば願いが成就すると伝えられているようです。
人気スポットで行列が出来ることもあります。
①心願成就
阿呆賢さんを手のひらで3度たたいて持ち上げたあと、一旦石を置く。
↓
心で願い事を唱えながら手のひらで3回なでる。
↓
もう一度石を持ち上げる ここで石が最初より軽くなっていると、願い事が叶うとか。
②傷病平癒
健康になるように祈りながら石をなでる。
↓
なでた手で、自分の体の痛いところや病にかかっているところをなでる。
↓
これで、健康回復が早くなるとか。
桂昌院(けいしょういん)レリーフ
こちらが徳川3代将軍家光の側室にして5代将軍綱吉の母『桂昌院』のレリーフです。
お玉さんの父親は若くして亡くなります。
お玉さんと母親は、農家で野菜を仕入れて、荷車で野菜を売り歩く生活を続けます。
お玉さんが10歳になったころ、母親が、武家の名門である本庄家の飯炊き係として奉公に入ることになりました。
これが、お玉さんの出世街道の転機になります。
奥さんをなくした本庄家の旦那さんが、美人で働き者のお玉さんの母親を好きになりプロポーズ。
野菜を売り歩いていたお母さんは、名門武家の奥様になりました。当然ながら、お玉さんもは、名門武家の養女となります。
これにより、江戸時代の士農工商でいう、八百屋さんの商人から武士の娘に身分が上がります。
この時、お玉さんは、武家の厳しい作法を叩きこまれます。でも、ここから、お玉さんの出世街道は加速していきます。
お玉さんが13歳になったころ、大奥へ行くことになります。
本庄家がお仕えしていたお公家さんの娘が、徳川3代将軍の家光の側室になり、その世話係にお玉さんが抜擢されたのです。
大奥は、当時の日本では、最もきらびやかな世界です。
でも、最下位の御末(おすえ)から、最高位の上臈御年寄(じょうろうおとしより)まで、20ほどもある厳しい階級制度の世界です。
当然ながら、嫉妬や妬み、権力闘争、権謀術数が入り乱れた世界で、生まれつきの身分も大きく関与します。
そんな大奥で、一生懸命仕事に励んでいたお玉さんに、またもや幸運が訪れます。
当時の大奥の最高権力者である春日局に、自分の部屋子になれと言われました。
実はこの時、将軍家光に子供がいなかったので、春日局は、家光の側室候補を探していたのです。
お玉さんが17歳の時、とうとう家光に見染められ側室になりました。そして、20歳になったお玉さんは、将軍家光の子供を産みます。
これが、後の5代将軍徳川綱吉です。
家光の死後、仏門に入ったお玉さんは、『桂昌院』と名乗ります。
将軍の母親となった桂昌院は、女性としては最高位の従一位にまで出世します。
何というシンデレラストーリーなんでしょう!
これが『玉の輿神社』と呼ばれるようになった所以です。
宗像社|志を持つ人を教え導いてきた神
楼門の東側、東門との間にご鎮座されるのが『宗像社』です。
素盞鳴尊の『十握剣(とつかのつるぎ)』から生まれたとされる宗像三女神、『田心姫命(たごりひめのみこと)』、『湍津姫命(たぎつひめのみこと)』、『市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)』がお祀りされています。
宗像三女神は古来より『道』を司る神として志を持つ人を教え導いてきた神であり、美を司る神さま『弁天さま』としても親しまれています。
1694年、桂昌院が造営した時の社殿です。
登録有形文化財です。
狛犬|足場に注目!
『狛犬』の足元にご注目ください!
四点を小さな天邪鬼(あまのじゃく)が!
一生懸命支えています!
東門|名物菓子・あぶり餅のお店はこちら
境内の東側にある『東門』です。
門前名物菓子・あぶり餅のお店が2軒向かい合って営業しているのはこちらの東門側!
そのため東門から入る参拝客が多く、東門へと続く参道はいつも賑わいを見せています。
御朱印!66枚目の御朱印を頂きました!
こちらが『今宮神社』の御朱印になります。
初穂料:300円
アクセス|駐車場もあるから便利!
電車の場合
地下鉄烏丸線『北大路駅』下車:1番出口より徒歩約20分(1.5km)
バスの場合
【JR京都駅より】
地下鉄烏丸線『北大路駅』より市バス1・北8・12・M1・204・205・206番に乗車:『船岡山』下車:徒歩約7分
【阪急烏丸駅より】
市バス46番に乗車:上賀茂神社行『今宮神社前』下車すぐ
【京阪出町柳駅より】
市バス1番に乗車:『船岡山』下車:徒歩約7分
車の場合
東門側に40台以上は停めれる広い駐車場があります。
【通常日】
9:00~18:00(最初の60分/100円、以降30分/100円)
18:00~9:00(60分:100円)
【1/1~3、1/9~11】
終日60分:500円
今宮神社:〒603-8243 京都府京都市北区紫野今宮町21
まとめ|玉の輿祈願のパワースポット
通称:玉の輿神社と言われている『今宮神社』は如何でしたでしょうか?
特に玉の輿祈願のパワースポットとして若い女性を中心に大人気のパワースポット神社です。
他にも『織姫社』や『阿保賢さん』など、見どころもいっぱい!
是非『今宮神社』に参拝に行ってみては如何でしょうか。
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