【枚岡神社】元春日の大阪一のパワースポット神社!奥宮もご紹介

奈良県との県境に近い、生駒山麓にある『枚岡神社(ひらおかじんじゃ)』は式内社の名神大社であい、河内国一之宮で極めて格式の高い、歴史ある霊験あらたかな神社です。

この神社でお祀りされているご祭神『天児屋根命(あめのこやねのみこと)』と『比売御神(ひめみかみ)』がのちに奈良の春日大社に勧請されたことから、『元春日』とも称されています。

今回はそんな『枚岡神社』の歴史から、見どころまで、分かりやすくご紹介したいと思います。

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枚岡神社の歴史

まずは『枚岡神社』の歴史から学びましょう。

『枚岡神社』の創建は神代のころ、初代天皇『神武天皇』が即位される3年前(紀元前663年)とされています。

国土統一を目指し九州の日向国(旧ヒムカ)から東征(とうせい)してきた『神武天皇』は生駒山から大和国に入ろうとしましたが、『長髄彦(ながすねひこ)』に阻まれ戦争が起き敗北を喫します。

それに対し神武天皇は『私は太陽神「天照大神」のご先祖を持つのに、太陽が昇る東に向かって戦ってしまった。今後は太陽を背にして戦う』と反省しました。

この時に国土平定の願いを込めて創建されたのが『枚岡神社』です。

その3年後に国土統一を果たし天皇に即位されました。

今の本殿から山を40~50分ほど登った神津嶽(かみつだけ)と呼ばれる山頂に磐座(いわくら)を設け、皇室の繁栄や国土平定を願い『天児屋根命(あめのこやねのみこと)』と『比売御神(ひめみかみ)』を祀ったことが始まりとされています。

その後、650年に神津嶽から山麓の今の場所に遷されました。

神津嶽は現在、医師の社殿が築かれ『枚岡神社神津嶽本宮』となっています。

768年に奈良に『春日大社』が創建された際、『天児屋根命』と『比売御神』の二柱の分霊が勧請されたそうです。

それに由来して『枚岡神社』は『元春日』とも称され、社紋も春日大社と同じ『下がり藤』となっています。

778年に今度は『春日大社』から『経津主命(ふつぬしのみこと)』、『武甕槌命(たけみかづちのみこと)』の二柱をお迎えし配祀したことで四柱となりました。

平安時代にまとめられた『延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう※当時「官社」に指定されていた全国の神社一覧)』では名神大社(みょうじんたいしゃ※古来より霊験が著しいとされる名神を祀る神社)に列せられています。

主祭神の『天児屋根命』は、祭祀を行なって天の岩戸開きをされたことから、神事を司る神さまとして称えられ、除災招福・開運厄除けのほか、幅広い信仰を集めており、社叢(しゃそう※神社において社殿や神社境内を囲うように密生してる林)は全国『かおり風景百選』に認定されております。

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枚岡神社の見どころ

それでは『枚岡神社』の見どころをご紹介!

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二の鳥居

駅から石段を上っていくと『二の鳥居』が西向きに建っております。

ここが境内入口となります。

平成・令和の大造営により真新しい鳥居が再建されました。

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枚岡神社の特殊な注連縄

奥に進んでいくと『枚岡神社』の変わった注連柱(しめばしら)が目を引きます。

この名称は『揚巻結び(あげまきむすび)』の鳥居といいます。

『枚岡神社』の主祭神は、神事を司る神様『天児屋根命』。

多くの神社で見かけられる注連縄を初めて用いたのは『天児屋根命』だと言われています。

そんな神様にちなんで『枚岡神社』では、注連縄を新しく掛けかえる『注連縄掛(しめかけ)神事』というお祭りがあります。

『注連縄掛(しめかけ)神事』が行われるのは12月23日で当日、氏子の代表達によって綯われた『あげまき結び』という特殊な結び方をした注連縄を注連柱に掛け、神職たちによる祭典が行われます。

あげまき結びは通常の注連縄についている紙垂(しで)や〆の子(しめのこ)を全て縄で表現しています。

この神事の面白いところは宮司が注連縄に向かって『アッハッハッ』と笑うところ。

宮司の先導に続いて参拝者たちも一緒に大声で笑い、その様子から別名『お笑い神事』とも呼ばれています。

これは天岩戸開きによって再び世に天照大御神の太陽の光が戻ったことを再現しているそうです。

12月23日頃はちょうど冬至の時期で太陽の輝きが復活する季節。笑うことで太陽の復活を喜び、新しい年が良い年となるよう祈願する神事なのです。

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春日神の神使

真っすぐ進んでいった先に青銅製神鹿の手水所があります。

春日神を祀る神社なので春日神(かすがのかみ※春日大社から勧請を受けた神のこと)の神使である鹿の銅像が水を注いでくれています。

また石段下の左右に狛鹿が左右に配置されています。

この狛鹿は1846年(弘化3年)に奉納されたもので、『なで鹿』と呼ばれており撫でることで様々の霊験があるとされているようです。

左に母鹿と子鹿、右に父鹿の像。

健康と家族の平安、子供の幸せ、旅行の安全等を念じて撫でればご利益があります。

拝殿|神聖な空気に一変!

こちらが階段を上がった先にある『拝殿』です。

拝殿は明治12年に新築され、正面の神額は『三条実美(さんじょうさねとみ※幕末・明治前期の公家・政治家)』の揮毫(きごう)によるものです。

本殿|強力な神様をお祀り!

拝殿後方に中門と透塀が建ち、その奥の二段ほど高い空間に四棟の本殿が建っています。

これらの本殿は文政九年(1826年)に造営されたもので東大阪市指定文化財となっています。

平成・令和の大造営によりこれら本殿や中門・透塀などはかなり綺麗なものとなりました。

ご祭神は本殿4棟(第一・第二・第三・第四)に分かれ各1柱ずつ祀られています。

第一殿:天児屋根命(あめのこやねのみこと)
第二殿:比売御神(ひめみかみ)
第三殿:経津主命(ふつぬしのみこと※香取神宮のご祭神)
第四殿:武甕槌命(たけみかづちのみこと※鹿島神宮のご祭神)

奈良に鎮座します全国約1000社ある春日神社の総本社『春日大社』のご祭神である4柱のうち『天児屋根命』と『比売御神』はこの枚岡神社ご祭神の分霊を勧請しているので、それに由来して『元春日』とも称されています。

枚岡神社のご利益は『国家安泰』、『家内安全』、『夫婦和合』、『開運招福』、『安産』、『子授け』、『商売繁盛』、『元気回復』、『必勝』、『厄除け』、『出世開運』など多くの様々なご利益が期待できます。

一言主神社|願いの神

拝殿のお隣に鎮座しているこちらは『一言主神社』です。

ご祭神は『一言主神(ひとことぬしのかみ)』です。

言葉の力をつかさどる神様で、何事も道理をわきまえ、善事・悪事を良く聞き分けて幸せを与えてくれます。

古来、一言願いをすれば叶えてくださる神様として信仰が篤い。

若宮社|水の神

お隣に鎮座するのは『若宮社』です。

天児屋根命と比売御神の間に生まれた御子神様である『天押雲根命(あめのおしくもねのみこと)』がお祀りされています。

ご神徳は『五穀豊穣』、『産業農業振興の祖神』です。

水に関わる神様であるためか左奥には『出雲井(いずもい)』と呼ばれる井戸があり、古くから神聖な水が湧き続けています。

一説にはここ枚岡神社の住所、出雲井町の地名の由来はここからきているとも言われています。

飛来天神社|創造の神

そのお隣には『飛来天神社』です。

ご祭神『天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)』で、ご神徳は『健康長寿』、『生産』、『縁結び』です。

天地万物を司り、天と地(宇宙)を創られた神様であり、全てのものを結び付け調和と安定をはかり、大自然に生かされている事に感謝の誠をささげれば幸せが訪れるとされています。

遥拝所

そのお隣にある、神津嶽本宮、皇居、伊勢神宮、橿原神宮の『遥拝所』です。

こちらの榊を通して全国の神社を遥拝する場所です。

白水井

現在、白水井を汲むことはできませんが、元々は白い水が湧き出ていて『眼病改善』、『お乳が飲むと出るようになった』などという言い伝えがある霊泉です。

天神地祇社|万物の神々

さらに奥に進むと『天神地祇社(てんしんちぎしゃ)』が鎮座しています。

ご祭神は『天津神』と『国津神』です。

本社の境内社や当地周辺の神社を明治5年に合祀しています。

平成・令和の大造営以前は若宮社・一言主神社以外の全ての境内社をここに合祀していました。

【明治期に下記の神社(現氏子内)の御祭神がお祀りされました】

(額田村)額田明神社、若宮八幡社、恵比寿社、山神社、高城社

(豊浦村)春日神社、東山神社

(出雲井村)八坂神社

(五條村)八幡社

(客坊村)市杵島姫神社

(四條村)春日神社

(松原村)春日神社、八幡社

【境内各所に鎮座していた下記の末社もお祀りしています】

椿本社、青賢木社、太刀辛雄社、勝手社、地主社、笠社、住吉社、飛来天神、岩本社、佐氣奈邊社、坂本社、素箋鳴命社、八王子社、戸隠社、大山彦宮、門守社、角振社、官社殿社

縁(ゆかり)の井戸

『天神地祇社』のさらに南側、枚岡梅林へと出るところに『楠正行公縁の井戸』があります。

1348年(正平3年)1月、小楠公・楠正行、正時兄弟、和田高家、賢秀兄弟をはじめ一族郎党が、高師直率いる北朝軍の大軍と戦った『四条縄手の合戦』が、この地であったとの言い伝えが伝わっています。

お滝場

神のいます森から湧き出る神聖な水で心身を清め、元気を甦らせていただくお滝場です。

神津嶽本宮|枚岡神社創祀の地

境内から背後の生駒山を40~50分登ると、摂社の神津嶽本宮があります。

ここがかつて枚岡神社が鎮座していた場所で、元春日たる場所になります。

ここ神津嶽に一大磐境を築き、天児屋根命・比売御神を祀って国の平定が祈られました。

古くは柵が設けられ禁足地でありましたが昭和56年に石碑が建てられ、平成5年に石の社殿が築かれました。

枚岡神社の元々の鎮座地だと伝えられる場所です。

動画で参拝

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御朱印|102枚目の御朱印をいただきました!

こちらが『枚岡神社』の御朱印になります。

『元春日』と捺印されています。

初穂料は300円。

拝殿に向かって右手の授与所ですぐにいただけます。

アクセス

近鉄奈良線『枚岡駅』下車すぐ:徒歩3分(170m)

参拝者専用の駐車場(一部月極駐車場)がございます。

約40台駐車でき、ご利用時間は、午前9時~午後4時までとなっています。

枚岡神社:〒579-8033 大阪府東大阪市出雲井町7−16

まとめ|出雲大社と伊勢神宮を結ぶパワースポット神社

元春日と呼ばれる由緒正しい神社『枚岡神社』は如何でしたでしょうか?

全国的にはあまり有名じゃないかもしれませんが、『枚岡神社』は 大阪府下にあるたくさんの神社・お寺の中でも郡を抜いてパワーが宿るパワースポット神社です。

是非1度参拝してみてはいかがでしょうか。

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