大阪城の南に豊臣時代には三ノ丸があったところに大阪城の鎮守神『玉造稲荷神社』があります。
何と二千年以上の歴史があり、京都の『伏見稲荷神社』よりも古いんです。『稲荷神社』なので、商売繁盛や事業発展・子孫繁栄はもちろん、豊臣秀頼や真田幸村にゆかりの縁結びや子授けなど、ご利益いっぱいの神社なのです。
境内には『豊臣秀頼公像』や豊臣秀頼と母・淀の縁を祀った社などの見所たっぷりです。
今回は『玉造稲荷神社』の魅力を誰にでも分かりやすくご紹介します。
まずは動画で参拝気分を味わおう!
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詳しい情報は下記でご紹介しております。
玉造稲荷神社の歴史を簡単に
今回まずは『玉造稲荷神社』の歴史から簡単にご紹介!
『玉造稲荷神社』は、垂仁天皇18年(紀元前12年)に創建されたと言われています。物部氏と蘇我氏とともに戦った聖徳太子がこの地に陣を張り、太子自ら戦勝祈願し、戦に勝利した後に観音堂を建立されたと伝えられています。
その後、この地は戦国時代には戦国武将として知られている豊臣秀吉が建てた大阪城の三の丸に位置しました。『玉造稲荷神社』は鎮守社として豊臣家から篤い崇敬を受けたと言われています。神社は度重なる戦火で荒廃していましたが、慶長8年(1603年)に秀吉の子である秀頼によって社殿が再建されました。
慶長20年(1615年)の大坂夏の陣で社殿が焼失しましたが、元和5年(1619年)に、徳川幕府はじめ、氏子らの寄進で再建されています。徳川時代を通しても、大坂城の鎮守神とされていました。さらに、江戸時代にはお伊勢参りの出発点とされていました。文久3年(1863年)11月の大坂大火で焼失しましたが、明治4年(1871年)に再建されています。
現在の社殿は第二次世界大戦の昭和20年(1945年)6月1日、大阪大空襲で焼失したのを昭和29年(1954年)に再建したものです。
玉造稲荷神社で期待出来るご利益
ご利益|縁結びが有名!
玉造稲荷神社で期待出来るご利益はこちら!
恋愛成就、縁結び、子孫繁栄、子授け、芸能向上、事業振興、病気平癒など
主神
宇迦之御魂大神(うがのみたまのおおかみ)
素盞嗚尊(すさのをのみこと)と神大市比売(かむおおいちひめ)との間のお子さまで衣食住を司る神。稲の精霊でもあり、穀物の神として古くから崇敬され、一般に稲荷大神(いなりおおかみ)と信仰されています。
相殿
下照姫命(したてるひめのみこと):国や家庭、事業の安泰を司る神とされ、出雲の大国主さんの娘と伝えられています。
雅日女命(わかひるめのみこと):身体の創生ならびに精神の安定を司る神とされ、天照大御神さまの妹神。
月読命(つきよみのみこと):古くから生活に密着した天照大御神の弟神で、天照さまが太陽に対し、月を司っている神様ですね。
軻遇突智命(かぐつちのみこと):火を司る神で金銀財宝の守護で金運、招福、鎮火、防火の神とされ、縁結び夫婦和合にもご利益。
玉造稲荷神社の見所をご紹介
玉造稲荷神社には大阪最強のパワースポットもあれば、歴史好きにお薦めのスポットもあります。
本殿前で360°カメラを撮影
本殿の周りの雰囲気よ伝われ~!!!!
写真をぐるぐる回してみて下さい。
本殿|恋愛成就、縁結びのご利益で有名!
こちらが本殿になります。
厳かな空気も感じることができ、雰囲気抜群で格好いいです!
なで子持勾玉石|子孫繁栄・芸能向上にご利益
『玉造稲荷神社』のパワースポットの一つが、拝殿の左側にある石の柱です。
『なで子持勾玉石(こもちまがたまいし)』と呼ばれるもので、柱の上に勾玉の形をした石があり、これに触れながら祈願すると、『子孫繁栄』や『子授け』、『芸能向上』や『事業振興』 などにご利益があるとされています。
勾玉は、胎児の姿に似ているため、『子授け』・『子孫繁栄』として信仰されるようになりました。
勾玉は『魂の“たま”』とも言われ、三日月のような形をした勾玉が二つ合わさることで、半身が一つになり『生命誕生』・『円(和をなす)』とも考えられ、古くから幸運や魔除けのお守りとされてきました。
千利休のお茶は玉造の水
そしてすぐそばに千利休を偲ぶ『利休井』があります。
ここは千利休の屋敷かあったところで、この一帯は清水谷などの地名が残るように玉造清水と呼ばれる良質の水が得られ、利休が茶の湯に愛用したと記録にも残っているらしいです。
利休ゆかりの地・玉造として、平成18年に利休ゆかりの井戸が再掘され、現代に甦えりました。
『恋キツネ絵馬』で良縁&縁結び、恋愛成就を祈願
そして本殿左横にも注目です!
玉造稲荷神社の名物の一つである、キツネが頬を寄せあい、ハートを描いた絵馬『恋キツネ』です。
これを奉納することで恋愛成就・縁結びのご利益を授かれるそうです。
きつねはつがい(夫婦)になると相手を一生変えないとされている事から、2頭のキツネがハート型に寄り添う絵馬になっています。
この絵馬に相手がいる方は二人の名前を、良縁を祈願する方はご自身の名前を書いて神様に奉納します。
聖徳太子『偲び石』|勝利や合格を祈願
こちらは聖徳太子が当時ここに陣を敷き『我に勝を与えるなら、これに枝葉を生ぜしめよ』と栗の白木を挿し、戦勝を祈願した場所です。
後に、その栗の白木から見事な枝葉が生じ、勝利を得た聖徳太子は、自ら十一面観音像や多聞不動像を作り、この地に観音堂を建立しました。
多くの史料にその観音堂は残っていますが、明治時代の神仏分離令により、その務めを終えました。
この『偲び石』は、唯一現存する観音堂の考古遺物であり、太子を偲ぶものです。
現在では聖徳太子を偲ぶと共に、栗の白木をこちらに挿し、勝利や合格を願う『願い石』となっています。
厳島神社:病気平癒のご利益
玉造稲荷神社の境内末社に厳島神社(いつくしまじんじゃ)があります。
市杵嶋姫神(いちきしまひめ)をお祀りしています。
元々、境内の白龍池に白龍観音様が出現したことから、弁才天を祀った社でした。
しかし、明治時代の神仏分離令によって、御祭神を市杵嶋姫神としたと伝わっています。
病気平癒のご利益が知られており、また、雨乞いの神様としても信仰されています。
新山・萬慶稲荷社|豊臣時代ゆかりの神社
左が『新山(しんやま)稲荷社』で右が『萬慶(まんけん)稲荷社』です。
『新山稲荷社』は当時の大坂城代・松平輝和候が清水谷の大坂城代下屋敷で祀っていた稲荷社です。
『萬慶稲荷社』は豊臣家が大坂城内で祀っていた稲荷社です。
恋愛パワースポット!胞衣塚(よなづか)大明神
『胞衣塚大明神(よなづかだいみょうじん)』は、豊臣秀頼公と母の淀殿を結んでいた胞衣(よな:卵膜、胎盤など)がお祀りされています。
胞衣は、母の体から新生児と共に生まれ出たもので、新しい生命の誕生と同じように、当時は特別に神聖なものとされていました。そこから『胞衣塚大明神』は『縁結び』、『恋愛』のご利益があると人気になっています。
また、鳥居の前には豊臣家の家紋である『五七の桐』をかたどった『縁のひも掛け』があります。縁とは、男女の縁をはじめ、家族・仕事・主従などさまざまな縁のことを指します。
それらの縁結びを願って『縁のひも掛け』にひもを結ぶとご利益があるとされています。
豊臣秀頼の最期の時まで共に戦い、この神社の近くにあったとされる真田丸で散った家臣の『真田幸村』ゆかりの『真田紐』で作られています。
良縁や縁結びのご利益を願い、その紐に願い事を書き、『縁の紐かけ』に結んで祈願をします。大変評判のある恋愛や縁結びのパワースポットの一つです。参拝した際は是非祈願しましょう!
秀頼が奉納した鳥居
慶長8年(1603年)3月の玉造稲荷神社再興時に、秀頼公が奉納された石製鳥居です。
本殿正面に位置し、400年の歴史を刻んでいましたが、阪神淡路大震災のときに基礎部分に損傷を受け、現在は、上部と下部に分けられて境内にあります。特に、鳥居の上部は短い鳥居として目を惹きます。
日本で唯一の秀頼公の銅像
『玉造稲荷神社』で、すぐ目に入ってくる『豊臣秀頼公』の銅像。
徳川家康公が、最後まで目の敵にした豊臣一族の最後の総大将だった人物です。ひ弱なイメージでよくドラマなどでも描かれますが、実際には文武に長けていて、2メートル近い巨漢だったようです。
豊臣秀頼公の日本で唯一の銅像なんですよ!
お伊勢参りの玄関口は玉造だった
江戸時代にお伊勢参りの玄関口であった玉造。
道中の安全を玉造稲荷神社で祈願し旅人は伊勢へ旅立って行きました。伊勢参りが流行した当時の玉造は、大坂以西の伊勢参り出発地であり旅立つ人、またそれを見送る人々で大変な賑わいを見せていたみたいです。
御朱印|29枚目の御朱印を頂きました!
こちらが『玉造稲荷神社』の御朱印になります!
アクセス|大阪城から徒歩でも行ける!
大阪城からも歩いて10分ぐらいなので、大阪城観光した後に参拝もお薦めです!
電車の場合
JR大阪環状線、Osaka Metro中央線・長堀鶴見緑地線『森ノ宮駅』より徒歩10分
JR大阪環状線、Osaka Metro長堀鶴見緑地線『玉造駅』より徒歩15分
車の場合
阪神高速13号『森之宮ランプ』より5分
無料駐車場有り
玉造稲荷神社:〒540-0004 大阪府大阪市中央区玉造2丁目3−8
まとめ|境内は小さいが見所満載
『玉造稲荷神社』のご利益は、商売繁盛・事業発展・家内安泰・子孫繁栄・縁結びのご利益がよく知られています。戦国武将の豊臣秀吉の子秀頼ゆかりの地として歴史的にも重要な場所です。
さまざまなパワーを頂きに『玉造稲荷神社』へ出かけてみては如何でしょうか?
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