【大念佛寺】広い境内の見どころをしっかり調べてきました!

日本仏教の天台宗、浄土宗、真言宗などの十三宗ある内の一つである『融通念仏宗』の総本山の『大念佛寺』は『なにわ七幸めぐり』の七社寺の内の一つでもあります。

今回は『大念佛寺』のご本尊やご利益、御朱印などを分かりやすくご紹介します!

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大念佛寺の歴史を簡単にご紹介

まずは『大念佛寺』の歴史を分かりやすくご紹介します!

1117年、元祖聖應大師(しょうおうたいし)である『良忍上人(りょうにんしょうにん)』が京都大原で修行中に阿弥陀仏から法門を授かり『融通念仏宗』を開宗します。

その後1127年、聖徳太子信仰の厚かった『良忍上人』が四天王寺に立ち寄った際、太子から夢のお告げを受け、鳥羽上皇の勅願により、平野に根本道場として創建したのが始まりとされています。

念仏信仰の先駆けとなり、国産念仏門の最初の宗派で、日本最初の『念仏道場』と言われています。

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大念佛寺のご本尊と期待出来るご利益

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ご本尊

十一尊天得如来(じゅういっそんてんとくにょらい)

十一尊天得如来(じゅういっそんてんとくにょらい)とは融通念仏宗特有の呼称で、阿弥陀如来(あみだにょらい)と阿弥陀如来を中心に取り囲んでいる十尊の菩薩のことをいいます。

十村観世音菩薩(かんぜおんぼさつ※一般的には観音様)
勢至菩薩(せいしぼさつ)
光明王菩薩(こうみょうおうぼさつ)
宝蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)
徳蔵菩薩(とくぞうぼさつ)
三昧王菩薩(ざんまいおうぼさつ)
薬上菩薩(やくじょうぼさつ)
虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
月光菩薩(がっこうぼさつ)
日照王菩薩(にっしょうおうぼさつ)

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ご利益

阿弥陀如来(あみだにょらい)
極楽往生、現世安穏のご利益があります。

観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
苦難除去、現世利益、病気平癒、厄除け、開運、極楽往生などとても幅広いご利益があります。

勢至菩薩(せいしぼさつ
智慧明瞭(ちえめいりょう)、家内安全、除災招福。

光明王菩薩(こうみょうおうぼさつ)
心と身から発する智慧(ちえ)の光で、人々を救う菩薩とされます。

宝蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)
七種の宝をもち、人々の願いに応じて蔵を開いてその宝を与えるので宝蔵菩薩と称し、大悲の菩薩とされます。

徳蔵菩薩(とくぞうぼさつ)
慈悲深く徳の高い菩薩とされ、人々の求めに応じて、功徳大悲の蔵を開いて救ってくれます。

三昧王菩薩(ざんまいおうぼさつ)
人々の心の働きを正しい教えに照らし合わせて、安定の境地に導く菩薩。

薬上菩薩(やくじょうぼさつ)
良薬をもってして病に苦しむ人々を救済する菩薩。

虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ
虚空蔵菩薩は智慧の仏様として信仰を集めてきました。実際に、空海も虚空蔵菩薩を拝み求聞持法という修行を達成して絶大な記憶力が得られたと伝えられています。そのため、合格祈願や記憶力アップと言ったご利益があるとされています。

月光菩薩(がっこうぼさつ)
健康長寿、病気治癒、災難除去のご利益があるとされています。
月の光のような清浄でやさしい慈しみの心で煩悩を消す。万部おねりでは「振鼓」を持つ。

日照王菩薩(にっしょうおうぼさつ)
智慧の光をもって衆生の明暗を照らしだして、仏道に励むよう導く菩薩。

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境内の主な見所をご紹介

それでは境内の主な見所をご紹介します!

本堂|大きさに驚きますよ!

こちらが『本堂』になります。

本堂は1938年(昭和13年)再建の大阪府下最大の木造建築で2003年国の登録有形文化財に登録されています。

総欅(けやき)造り・銅板葺き(どうばんぶき)の東西約50m、南北約40mもの大きさで圧巻ですよ。

経蔵|良忍上人像を安置

こちらが『本堂』の向かいにある『経蔵』で元禄年間(1688~1703)、第四十六世『大通上人(だいつうしょうにん)』の創建。

堂(三間半四面)の中心に経箱(きょうばこ)を置き、回転させる構造となっています。

現在は、『なにわ七幸』の霊場として、融通念仏宗の開祖『良忍上人(りょうにんしょうにん)像』を安置しています。

地蔵堂|大阪市指定有形民俗文化財に指定

『経蔵』のお隣にある『地蔵堂』です。

弘化元年(1844)第52世教彌上人(きょうみしょうにん)創建。

本尊は蓮台(れんだい)に乗る等身大の木造地蔵菩薩像です。

木造地蔵菩薩像は幕末の頃、八尾を中心に河内地区において熱心な布教活動をした『樂山上人(ぎょうざんしょうにん)』の作です。

『樂山上人(ぎょうざんしょうにん)』は融通念仏勧進聖(ゆうずうねんぶつかんじんひじり)として有名であり、帰信者一万人ごとに地蔵菩薩を建立しました。

弘化二年(1845)十月、五万人勧進回向(かんじんえこう)を大念佛寺で執行した時の地蔵菩薩で、錫杖(しゃくじょう)を持つ右手は掌を正面に向け、宝珠(ほうじゅ)を持つ左手は中指だけが真っ直ぐに伸びています。

これは石造の地蔵や墨書(ぼくしょ)した地蔵像でも同じで樂山作です。

樂山五万人勧進回向地蔵菩薩像は平成二十一年四月に大阪市指定有形民俗文化財に指定されました。

圓通殿(観音堂)|最澄作

『地像堂』の奥にある『圓通殿(観音堂)』です。

元禄六年(1693)、第四十六世再興大通上人創建で平成元年改修復元されました。

伝教大師(最澄)作と伝えられる、木造の大きさ五尺五寸(約168cm)もある聖観音立像がお祀りされています。

毘沙門堂|良忍上人の創建

山門を挟み『圓通殿』の反対側には『毘沙門堂』があります。

天治二年(1125)、元祖聖應大師(しょうおうたいし)である『良忍上人(りょうにんしょうにん)』の創建と伝えられています。

現在の堂は寛政十一年(1799)第四十九世『尭海上人(ぎょうかいしょうにん)』の再建で、ご本尊は『毘沙門天(行基菩薩作と伝える)』がお祀りされています。

そのほか『阿弥陀如来坐像』、『地蔵菩薩半跏(はんか)像』を安置し、両脇壇には『十六羅漢』、『閻魔十王(えんまじゅうおう)像』が合祀されています。

楽邦殿(納骨堂)|一階は休憩所

こちらは『本堂』左側にある『納骨堂』です。

『霊骨(れいこつ)』、『胎内仏(たいないぶつ)』、『水子地蔵尊』がお祀りされています。

一階は休憩所で二階は本堂であり。平成十年(1998)再建されました。

鐘楼|人々の覚醒を促すための鐘

『納骨堂』のお隣にある『鐘楼』です。

文化三年(1806)に改築された入母屋造(いりもやづくり)の屋根をもつ建物です。

鐘は朝、昼、夕(夕暮れ時)の三時に時刻を知らせるとともに、人々の覚醒を促すために鐘がつかれています。

霊明殿|鳥羽上皇を祀る

『鐘楼』の更に奥には『霊明殿』があります。

創建は保元元年(1156)、第三世『明應上人(みょうおうしょうにん)』の時と伝えられています。

『良忍上人』の念仏勧進を受け、自らも融通念仏に深く帰依された『鳥羽上皇』の礼拝とご真影祀るために建てられました。

その後、寛永年中(1624~43)、第三十八世『法覚上人(ほうがくしょうにん)』は徳川家康を合祀するため、権現造り(ごんげんづくり)の社殿を再建しました。

平成二十年(2008)に大修復を施し、融通念仏勧請帳の序文(重文)をしたため、広く念仏を弘められた『後小松天皇』も新たに合祀しました。

龍王殿|全ての龍神様方の頂点に君臨されている龍神の王

『霊明殿』のお隣にある『龍王殿』です。

ご本尊は『縛魯拏天八大龍王(ばろだてんはちだいりゅうおう)』がお祀りされています。

『縛魯拏龍王天』とは全ての龍神様方の頂点に君臨されている龍神の王です。

大念仏寺境内の北側にありますが『融通念仏宗』ではなく『修験道』の本山派に属しています。

昭和二十九年(1954)に建立されました。

御朱印|24枚目の御朱印を頂きました!

こちらが『大念佛寺』の御朱印になります。

なにわ七幸めぐりの御朱印

こちらは『なにわ七幸めぐり』の『大念佛寺』の御朱印になります。

【なにわ七幸めぐりの神社仏閣】

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アクセス|駐車場があるから便利!

電車の場合

JR大和路線『平野駅』より南へ徒歩5分

Osaka Metro谷町線『平野駅』①②出口より北へ徒歩8分

車の場合

国道25号線『平野馬場東交差点』より国道479号線を南方向へ入り、ライフ前交差点から駐車場へ入ります。

大念佛寺:〒547-0045 大阪府大阪市平野区平野上町1丁目7−26

まとめ|境内は広く見所満載でした!

平安末期以降広まった念仏信仰の先駆けとなり、国産念仏門の最初の宗派で、日本最初の念仏道場といわれる『大念佛寺』は『なにわ七幸めぐり』の一社でもあります。

『なにわ七幸めぐり』では『諸芸上達』のご利益が期待出来ます。

『大念佛寺』を参拝する際の参考にして頂ければ幸いです。

近くにあるお薦め神社をご紹介しております!

是非参拝してみて下さい!

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